海外でも幅広く活躍されているピアニストR様より「戸建ての一階に防音室を設置したい!」とMIKI MUSIC DESIGN+へご依頼があり、ナサールカスタムタイプを設置させていただきました。
現場調査

設置ご希望のお部屋は「戸建ての和室の6畳間」。床下、電気関係の確認も行いました。
①できるだけ広くしたい
②無駄なスペースは最小限に
③将来的に移設ができる防音室
ということでナサールのカスタムタイプでプラニングさせていただきました。
設置工事
膨大なお打ち合わせを経て、いよいよ設置工事がスタート!
防音室だけでも相当な重量がある上に、防音室の中にはグランドピアノと電子ピアノを設置するため、そのままでは床がもちません。
畳を撤去して、和室の床をしっかり補強しました。
撤去した吸音材の代わりにもなるので、防音室と壁との隙間へ移動させていただきました。


いよいよナサールの設置開始です。ナサールの床にはグラスウール吸音材が入っており、音が床を通じて伝わる現象をやわらげる効果があります。
つづいて床パネルを設置して、いよいよ遮音壁を建てていきます。


遮音壁と遮音天井の組み立てを進めていきます。
防音室は約5.7畳と比較的広いため、遮音天井が経年で下がってくることを防ぐために「梁」(画像の赤丸)を設置しています。※サイズが小さい場合は梁を使わずに天井を構成しますが、安全性に問題ありません。
防音室の遮音壁の穴からでているのはエアコンの配管です。エアコン屋さんが工事前に配管したのを室内に取り込んでおき、防音室が完成した後にエアコンを取り付けてもらいます。


完成した床にはタイルカーペットを敷き詰めていきます。
汚れた部分だけを取り外して交換できるため、お手入れが簡単。アフターケアも安心です。
防音室が完成した後から楽器を搬入できない場合は、防音室を組み立てる途中で先に搬入しておきます。今回は掃き出しサッシ側から簡単に入れることができました!ピアノ運送会社様のプロフェッショナルなワザに感動!


換気扇取り付け完了。この換気扇は5.0畳~10畳用で使われる換気容量の大きなタイプです。防音フードはDr-40専用のものを使うので音漏れ対策も安心。
露出型の電源コンセントボックスを室内に設置して、エアコンの電源を取ります。
なお、今回はエアコンは新品ではなく、お客様がお使いのものを再利用しました。
防音室に取り付け可能なエアコンには条件がございます。詳しくは「エアコンの取付について」をご覧ください。


ナサールは、標準で2口コンセントが装備されていますが、ご希望に応じて室内に追加のコンセントを設置することも可能です。
PCなどのデバイスの充電や、電子機器の使用など、用途に合わせて便利にお使いいただけます。
防音室の入り口は、建物側の和室の出入り口にうまく位置があうよう、設置場所を設計しました。
本来は防音室の床の厚さのため段差ができますが、今回は畳を撤去しているため、廊下側との段差がほとんどなく、スムーズな出入りが可能です。
また、和室と防音室の境目となる床部分は、カーペットタイルで美しく仕上げており、見た目もすっきりしました。


ドアはお部屋を明るく見せるホワイトを選択。
防音用に設計された気密性の高いグレモンハンドル仕様です。
音楽スタジオや音楽教室でよく見かけるハンドルですね。
2枚のFIX窓で開放感のあるお部屋に仕上がりました。
吸音パネルはレール式で設置されているため、簡単に移動ができます。
防音室設置後もお客様のお好みに合わせて自由に配置を変更できるので、より快適な環境を作ることができます。

防音室が完成!

ナサールカスタムタイプ MKCX30-35 Dr-40の完成です。
カスタムタイプは豊富なサイズバリエーションがあり設置部屋の広さを最大限に活用できます。
ナサールのことなら、ぜひMIKI MUSIC DESIGN+までご相談ください。
スポットライトと一部吸音パネルはカワイ製品ではございませんがご希望があれば対応可能です。